Works導入事例

創業期を加速させた「即戦力採用と定着化」
イオンネクストデリバリー株式会社
経営企画部 採用センター 担当 藤田様
人事部 採用教育課 担当 崎野様

イオンネクストデリバリー株式会社 様

業種

運輸・物流

 イオンが2022年より開始したオンラインマーケット「Green Beans(グリーンビーンズ)」は、「買い物を変える。毎日を変える。」をコンセプトに、徹底した時間・温度管理で新鮮な食材を配達するというネットスーパーならではの強みを打ち出した新しい事業です。顧客への豊かな買い物体験を届ける、その配送のラストワンマイルを担うのが、2022年に創業したイオンネクストデリバリー株式会社(以下、イオンネクストデリバリー)です。

 同社は、イオンとSBS両グループのジョイントベンチャーとして、2022年2月に創業。物流の2024年問題が迫り、労働時間の短縮による輸送能力の不足が叫ばれる最中にも、即戦力となる中途人材を大量に採用する必要がありました。「人的資本で企業価値を想像する時代をリードする」というビジネスコンセプトを掲げ、物流領域の採用に強みと多くの実績を持つZhieniusは、その知見を生かした支援で、採用目標数の達成に寄与。創業期の加速に貢献するとともに、現在に至るまで、採用計画や採用メディア運用などを中心とした支援を行なってきています。

  • ・創業期の即戦力となるドライバーを、年間約400名と大量採用する必要性があった

    ・創業直後の不確定要素が多い中でも、ペルソナに近しい人材を目標数まで採用するための適切なプランニングを行う必要があった

  • ・創業期の大量採用をスピーディーに実現する、効率的な採用プランの企画・選定を行なった

    ・採用候補者のペルソナに適した訴求を行うべく、物流業特有の注目要素と同社の魅力を結び合わせ、カルチャーフィットし定着する良質人材を獲得した

    ・他の物流事業とは違う 独自の特徴や人材の魅力を、採用オウンドメディアを立ち上げ、潜在層にまで訴求し新規応募者獲得に貢献。メディア運用まで行なっている。

創業期における「即戦力の大量採用」をいかに叶えるか?

創業期に掲げていたドライバーの採用目標人数は約400名。人材不足が2024年現在ほど深刻化していなかった2022年当時の採用市場においては、複数の求人広告媒体に出稿することが有効な打ち手となっていました。そこでZhieniusは、採用市場の最新動向とターゲット人材の傾向を踏まえ、媒体を組み合わせた複合的な出稿をプランニング。Zhieniusが有する物流採用への高度な知見を活かし、応募者が注目する情報と事業特徴を結び合わせ、多くの応募を獲得しました。

さらに、採用手法を拡大すべく、ドライバーと運行管理者のダイレクトリクルーティング施策も提案。一連の実務も含めてZhieniusが担当することで、創業間もない時期のマンパワー不足を、質と量の両面で補うことを目指しました。創業期における重要な即戦力となる中途人材の積極的な採用に貢献するとともに、ターゲティングの試行を重ね、再現性のある効果的な運用スタイルを構築。自社で効率的に採用活動を行える仕組みまで作り出しました。  

こうして採用はハイペースで進行し、創業期の大量採用に成功。Zhieniusは同社のカルチャーに共感する人材採用を促進すべく、魅力的な社員のインタビューを発信する採用オウンドメディアを新たに企画します。2024年10月に公開されたこのオウンドメディアは、応募前や選考過程などでも積極的な活用が進んでいます。  

物流の2024年問題が声高に叫ばれる中、イオンネクストデリバリーは即戦力となる大量の人材獲得を叶え、そのサービス提供地域は今なお拡大を続けています。さらなる躍進が止まらないイオンネクストデリバリーの採用を担う2名に、Zhieniusとの現在の取り組みについて聞きました。

「この事業は小売か、物流か」 人材の定着を左右する鍵は“事前の理解”

創業から約3年が経とうとする現在、物流業界をとりまく環境もさまざまに変わってきました。イオンネクストデリバリーの採用活動における課題にはどのようなものがあるのでしょうか。

藤田様:

私が担当するドライバー職は、労働環境や労働時間などに良くないイメージが持たれがちのため、職種として不人気な傾向にあります。しかし、我々は「幸せを運びつづける」をモットーに、これまでの物流へのイメージとは異なる環境や働き方にしていけるよう取り組んでいます。

例えば、出発前の荷積みは自動化と分業を行い、配達ルートも出発前に確定させることで、再配達不要の仕組みを構築しています。ドライバーが「運転」と「届ける」に専念できる環境を整えており、物流ではありながら「接遇」を大事にする接客業のような面が色濃くあります。

そういった特徴を踏まえて、採用においては幅広い職種・業種の方からの応募を歓迎しています。そのためにも、他の物流業とは異なる、我々ならではの強みや魅力をアピールして伝えていくことは欠かせません。

崎野様:

私は本社スタッフやマネジメント職の採用を担当していますが、マネジメント職は「運行管理者」の資格が必須であることから、母集団が限られます。その中から事業や社風にマッチする人材を採用することには、やはり難しさを感じます。物流業界の経験者にとっては小売の色が強く、小売業界の経験者からすると物流の色が強く見えるという溝が存在するのです。その溝を埋めていくことが重要な課題だと感じています。

藤田様:

一方で、Green Beansに対する認知度は創業当時から比較すると高まってきました。サービスの認知度が高くない分、今よりも採用難易度が高かったのでは、とも予想されます。現在は「トラックを街中で見た」と、サービスを知った上で応募する方も増加傾向にあります。

現在の取り組みについてお聞きします。Zhieniusにはどのような業務を依頼しているのでしょうか。

崎野様:

まず採用活動としては、採用計画は我々が担い、採用媒体への出稿など一部の業務をパートナー企業に委託しています。特にドライバーは長期的かつ大量に採用となるため、幅広い求人メディアに出稿しており、媒体への直接出稿や代理店を介しての出稿など、さまざまな形態をとっています。

現在のZhieniusへの依頼としては、Zhieniusが立ち上げたオウンドメディアの運用と、特定の採用媒体への出稿、ダイレクトリクルーティングなど一部のRPO(Recruitment Process Outsourcing)があります。特に、スポットで出稿する場合や新たな媒体のときは、Zhieniusにまとめて依頼することが多いですね。

物流採用への高度な知見が見出した「ならでは」の魅力。 Zhieniusが作り出した求人票は、今や採用施策の重要資料に

Zhieniusに依頼した成果を、どのように実感していますか?

藤田様:

ドライバー採用についてZhieniusの担当分を振り返ると、2022年から継続して月平均で2〜3名が入社しており、重要な戦力となっているメンバーが多いです。質の良い採用が行えている理由は、Zhieniusが我々の社風や文化、事業特徴を深く理解した上で原稿を細かく作り込んでいることが大きな理由だと思います。

自社に適した人材に向けて、必要な情報が訴求できているということですね。特にどういった部分で、理解が深いと感じるのでしょうか。

藤田様:

通常、我々から伝えるのは、労働時間や勤務地、環境などの条件面が主な情報となります。ところがZhieniusが作る原稿では、働く人材のタイプや、どのようなモチベーションで働いているか、という文化や心理の面まで深く掘り下げられているんです。

前述のように採用業務は複数業者に依頼していますが、中でも最も高い解像度で理解してくれている存在がZhieniusだと思います。実は他社の出稿においても、Zhieniusが作成した求人票を基盤情報として出稿を展開しているんです。伝えていない情報まで掘り下げ、伝わりやすい形に整理して作り込まれているため、他媒体の出稿の際にも欠かせない資料となっています。

崎野様:

同様に、意図を深いところまで汲んだスカウトが行われていると実感します。求める人物像からかけ離れた人は来ませんし、即戦力として活躍できる方ばかりが応募してくださっていますね。

Zhieniusが企画と運用を行うオウンドメディアは、採用活動にどのような影響をもたらしているのでしょうか。

崎野様:

社風や働き方、環境を理解する一助となればと思い、選考途中の方にオウンドメディアのURLを案内しています。面接後のアンケートでは、約98%が「オウンドメディアが参考になった」と回答しています。内定承諾の段階でも、入社を検討する確かな材料になっていると感じますね。

加えて、潜在層へ訴求する“飛び道具”の役割も担っているように思います。というのも、我々は社内に向けて「友人や知人を紹介してください」と、リファラル採用に関する周知を毎月行っているんです。オウンドメディアを公開した今年以降、その記事も合わせて紹介するようにしたところ、ドライバーだけでも4名の採用につながっています。

以前は求人媒体へ募集を出すのみで、単体で活用できるツールはありませんでした。社内の文化や働き方に関する情報を事前に伝える手段があることで、紹介や応募のハードルが一段階下がっているのではと推測しています。

藤田様:

オウンドメディア継続により、ゆくゆくは、エンゲージメント向上やインナーブランディングにもつなげていければと思いますね。

依頼より何歩も前の情報整理から支援。
Zhieniusは「社外のよき相談相手」

イオンネクストデリバリーにとって、Zhieniusを一言で表すと、どんな存在と言えるでしょうか。

藤田様:

「社外のよき相談相手」ですね。私は基本的に一人で業務を行うことから、アイデアや、依頼より何歩も手前のお話をZhieniusに相談することがよくあります。業界や市場の動向にも詳しく、さまざまな情報を積極的にご提供いただけるので、とても助かっています。サービスレベルの高さはもちろんのこと、他社の営業さんと比べても熱量が高く、親身になって対応いただけることが本当にありがたいです。

崎野様:

私も同感です。内容が整理されていない段階の依頼でも、整理した上で形にして返していただけるのはとても助かります。社外の立場でありながら、我々と一緒になって頭の中の整理から手伝ってくれる、心強い存在ですね。

イオンネクストデリバリーのサービス提供エリアは、急速に拡大し続けています。今後の目標についてお聞かせください。

藤田様:

ドライバー人材の採用推進は、事業拡大において不可欠であり、重要なミッションでもあります。その上で掲げている目標は、離職率のさらなる低下と社員エンゲージメントの向上です。より魅力的な組織を目指すとともに、魅力を一緒に高めていける方々にリーチして採用していきたいと考えています。時代が変わる中では、従来の手法での採用が難しくなる場合もあると思います。Zhieniusには、今後も常に新しい採用手法を提案いただければと思いますね。

崎野様:

私は本社スタッフやマネジメント職の採用に関わることから、自分たちで会社を作っていけるメンバーを必要としています。採用とともに、教育も課題としてあります。事業会社の採用担当者は、やはり成功事例を継続したくなってしまう傾向が強いと思います。Zhieniusにはこれからも、採用の面でも教育の面でも、常に時代に合う新たな手法や、業界ごとに適したアプローチを教えていただきたいなと思います。

(2024年10月取材)

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